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東京で働くサラリーマンのブログです

iDeCoは得なのか

いきなりですが、会社に保険や銀行の営業さんは来ないでしょうか?

4月は保険の営業さんが新入職員の勧誘のために良く来てました。

そして、この時期は銀行の営業がiDeCoやNisaを勧めに来るんですよね。特に最近は年金2000万円問題に便乗して、やたら勧めてきます。(おそらく、銀行は銀行でノルマがあるのでしょうが・・・)

そこで、話だけでもということで営業に乗って、iDeCoについて聞いてきました。メリットについては良く巷で宣伝されますが、デメリットについても考えてみました。

 

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iDeCoとは

そもそもiDeCoとは、どういう意味なのか?

individual-type:個人型

Defined Contribution:確定拠出

pension plan:年金

英語にするととても長いですが、個人型確定拠出型年金の頭文字をとったものです。要するに個人で年金を積み立てましょうというものです。つまり、私的年金ですね。

 

では、中身はどのようなものかと言いますと、

毎月お金を積み立てて、それを運用して年金あるいは退職金として受け取るというものです。

 

運用商品は自分で選ぶことになるのですが、元本保証はないので、元本割れになることもあり得ます。

また、銀行にもよりますが、口座管理料として毎月数十~数百円の手数料がかかります。一見小さいように見えますが毎月毎月かかるので、結構大きな額になりますね。

口座管理料は銀行によって異なるので、下記を参照してください。

iDeCoナビ:手数料(口座管理料)で比較

 

ここまでは積み立て投資信託と変わらないと思われますが、掛け金は全額所得控除、運用益は非課税といったメリットがあります。これこそがiDeCoのメリットとして、よく謳われてますね。

じゃあ、何万円も積み立ててれば、非課税で投資ができるとなってしまいますね?

それ故に限度額が定められています。あくまで目的は年金、退職金ですのでそれに見合う額が限度です。

例えば、

(企業型拠出年金の有無によって積み立て可能額は変わりますが、)企業型拠出年金有りの会社員ですと月20,000円

自営業者ですと月68,000円

が積み立て限度額となります。

詳しくは、こちらを参照してみてください。

iDeCo公式サイト:iDeCoってなに

 

そして、積み立てたお金は60歳~70歳の間に受け取れます。受け取り方法は下記2つの内どちらかが選べます。

  • 年金として分割で受け取る
  • 退職金として一括で受け取る

では、iDeCoのメリット、デメリットについて考察していきたいと思います。 

 

メリット

掛け金全額所得控除

例えば、年収500万円の会社員が月20,000円積み立てた場合、所得税が年間48,000円安くなります。

30年間で(30年間全く給料が変わらないということはあり得ないと思いますが、計算しやすいように仮定します)

48,000円×30年=1,440,000円のメリットがあります。

 

運用益は非課税

運用益が非課税となるのは、ものすごいインパクトです。預金の金利や投資の利益には20.315%の税金がかかります。しかし、iDeCoでの運用益は非課税となります。

 

デメリット

60歳まで引き出せない

個人的には、これは大きなデメリットと感じております。人生いつどこで何が起きるか分からないので、流動リスクには備えたいです。しかし、iDeCoは60~70歳の間に年金か退職金での受け取りとなるので、60歳までは引き出すことができません。

 

控除はあっても、税金がかかる

  • 年金として受け取る場合

公的年金の受給額にもよりますが、一般的に

60~64歳:年70万

65歳~:年120万

以上が非課税となります。

しかし、通常の年金(公的年金等)+iDeCoを受け取ることにより、所得が増えることになるので、住民税が上がってしまうおそれがあります。

 

  • 退職金として受け取る場合

退職所得控除があります。

積み立て年数20年以下

40万円×積み立て年数(80万円以下となる時は、80万円)

積み立て年数20年超え

800万円+70万×(積み立て年数-20年)

20年までは、積み立て年数1年あたり40万円までしか非課税になりませんが、20年を超えると1年あたり70万円非課税が増えるので長い方がお得かもしれません。

例えば、30年積み立てますと

800万円+70万円×(30年-20年)=1,500万円が非課税となります。

iDeCoの積み立て額が1,000万円ある場合には、全額が非課税にならない場合があるので注意が必要です。

それは何故か会社の退職金があるからです。

例えば、会社の退職金が2,000万円ありますと、iDeCoと合わせて3,000万円の退職金があります。なので、1,500万円までしか非課税にはなりません。

※退職所得控除は同じ年に1回しか使用できません。

そこで、iDeCoの受け取り時期をずらす作戦をとることもできます。しかし、idecoでの退職所得控除は、過去14年間に退職所得控除を使っていると使用不可となります。

 

まとめ

iDeCoはメリット面を宣伝されると、とてもお得のように聞こえますが、積み立てじだけでなく受け取り時まで注意しないといけませんね。

拠出額や控除額等は個人個人で異なり、税金の計算も複雑で収入により変わってくるので、加入を検討する際には銀行でシミュレーションをしてもらうと良いと思います。

その上で自分はどう運用して、どう受け取りたいのかを考えてみてはいかがでしょうか。