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マイホームか賃貸か

前回の記事では、戸建とマンションのメリット・デメリットを比較検討していきました。今回はマイホーム購入か賃貸住宅かどちらがお得なのかという点を考えていこうと思います。

 

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家に住むということ

家は人間の生活とは切っても切り離せないものだと思います。朝、家を出発し会社へ行き、夜になれば家に帰ります。また、休日もどこかへ遊びやショッピングに出かけて、夜になれば家に帰ります。家とは人間が帰り、くつろぎ、休む場所なのではないでしょうか。

この家に住むための手法としては、大きく分けて次の2通りの手法があると思います。

  • マイホームを購入する
  • 賃貸住宅を借りる

(それ以外にも親の実家や会社の寮がある等の場合もあるかもしれません)

そこで、マイホーム購入と賃貸住宅のどちらの方がお得なのかをそれぞれのメリット・デメリットを踏まえて考えていこうと思います。

 

マイホーム購入

メリット
  • 家が自分の所有物となる

家と土地が自分の資産になります。リフォームも自由に行うことができます。

  • 家賃を支払う必要がない

賃貸住宅ですと、家主に毎月賃料を支払わなければなりませんが、マイホームは自分のものなので賃料を支払う必要はありません。

  • ローンを組む場合は保険や控除がある

実はあまり知られていないのですが、住宅ローンには団体信用生命保険という保険が付きます。これはローンを支払っている期間に万が一のことがあった場合は、保険金により残債が弁済されます。

また、住宅ローン控除という制度があります。正式名称は、住宅等借入金特別控除というもので、家を住宅ローンで購入した場合、年末時点の残高の一定割合の金額が所得税から控除されます。10年間に渡り適用されます。

 

デメリット
  • (現金一括で買う場合を除き)ローンを組むことになる

年数にもよりますが数十年のローンを組むことになります(頭金を多く入れることで返済年数を減らすこともできます)。長期間のローンと考えると、精神的な負荷にもなるかもしれません。ローン返済のために働き続けなければならない、何が起きるか分からない将来に対して縛られることが増えてしまいます。

  • 固定資産税、都市計画税がかかる

固定資産税:毎年1月1日時点の土地や家屋の所有者に対して課せられます。

都市計画税:都市計画事業等に充てる目的で毎年1月1日時点の市街化区域内の土地や家屋の所有者に課せられます。

  • 一度買ってしまうと気軽に引っ越しができなくなる

ライフスタイルが変化した場合に対応に困ることになるかもしれません。例えば、(考えたくはないかもしれませんが)離婚をすることになった、子どもが増えた、親と同居することになった。以上のような場合に部屋に余裕があれば良いのですが、部屋が足りなくなったり、余ってしまうかもしれません。(余る分には困らないかもしれませんが)

また、転勤や転職等で引っ越す必要が生じることもあるかもしれません。

引っ越す際には売る、賃貸に出すという選択肢もありますが、すぐに買い手や借り手が見つかるとも限りません。

  • 物件価格がどうなるか分からない

建物は老朽化するものなので、建物の価格は年数とともに下がっていきます。土地は老朽化はしませんので、経年による値下がりはありません。しかし、土地の価格は時代とともに動きます。ただし、上がるか下がるかは分かりません。もちろん自分の買った土地が上がれば嬉しいかもしれませんが、現実には下がることもあるかもしれません。

賃貸住宅

メリット
  • 気軽に引っ越しができる

持家ではないので、住む所を変え、気分転換したくなったり、転勤等があった場合にすぐに引っ越すことができます。

  • ローンを背負うという精神的な負担がない

住宅ローンを組んで家を買う場合は、大きなローンを背負うことになりますが、その精神的な負担を抱えないで済みます。

 

デメリット
  • 家賃を支払い続けても、家は自分の所有物にならない

賃貸住宅の場合は毎月毎月家賃を支払わなければなりませんが、家賃はオーナーのものとなります。何年間支払っても、自分の財産にはなりません。 

  • 家の使い方はオーナー(家主)次第

オーナーの意向に沿わなければなりません。例えば、ペットが飼えないかもしれませんし、リフォームをすることができないかもしれません。 

 

どちらが良いと決めつけることはできなく、それぞれにメリット・デメリットがあります。

 

マイホーム・賃貸住宅それぞれを金銭的な面から見る

 

ネットで物件をしてみると「3,980万円」のように書いてあることがありますが実際にはこの金額だけで買える訳ではありません。また、賃貸住宅の場合も「賃料15万円」と書かれていても、この金額だけで借りれる訳ではありません。それはなぜか?それぞれ諸費用がかかるからです。

マイホーム購入、賃貸住宅それぞれに係る費用を説明していきます。

 

マイホーム購入に係る費用

登記費用、仲介手数料、印紙代、不動産取得税がかかります。

また、住宅ローンを利用する場合は、事務手数料、保証料がかかります。

 

賃貸住宅に係る費用

賃料以外に契約時に敷金・礼金、仲介手数料、火災保険料がかかります。また、保証会社を利用する場合は保証料もかかります。

 

 住宅ローンについて

仮にマイホームを購入する場合は、住宅ローンについて深く知るべきです。というのも、この住宅ローンによって、同じ物件を買うとしても将来的には大きな違いが出てくるからです。

住宅ローンは、住宅ローン以外のローン(カーローンやカードローン等)と比較すると、低金利で長期間の借入ができます。そのため、大きな金額を借りても月々の支払いは低くすることができます。

家をローンを組んで借りる場合は、住宅ローンを組むことになると思いますが、一言に住宅ローンと言っても、この住宅ローンには様々な種類があります。どういうことかと申しますと、住宅ローンの返済方式、金利の種類は1種類ではないのでそれぞれの内容を把握し、自分にとってメリットのある方法を選ぶ必要があります。

 

金利とは

ローンを借りると、「金利」が付きます。「金利」とは、お金を貸した側が借りた側からとる借りたお金に対する利息の割合のことです。お金を貸す側にとっては、タダで貸してもメリットはないので、「金利」を付けてメリットを享受するということですね。

住宅ローンを組む場合、この「金利」が大きなキーポイントになります。住宅ローンを組む際に大きなお金を長期間借りることになると思います。金利が1%違うだけでも支払い総額は数百万円も差が出てきます。なぜなら、長期間に渡り「金利」がかかり続けるからです。言葉だけの説明だけでは分かりづらいかもしれないので、例を用いて説明します。

例えば、金利1%30年、金利2%30年で同じ3,000万円を借りた場合、総支払額は下記のようになります。

金利1%30年:34,736,908円(月96,491円)

金利2%30年:39,918,769円(月110,885円)

 このように、総支払額は500万円以上も差が出てきます。

 

金利について

大きく分けて、変動金利、固定金利選択型、全期間固定金利の3種類があります。

変動金利

半年ごとに金利が見直されます。ただし、一般的に返済額は5年ごとに見直されます。つまり、半年ごとの金利見直しで金利が上がりますと返済額は変わらないので元金部分の減りは遅くなってしまいます。逆に半年ごとの金利見直しで金利が下がれば元金部分の減りが早まります。

固定金利選択型

3,5,10年は金利が変わらない固定金利が適用されます。3,5,10年後に再び固定金利選択型にするか変動金利にするかを選択できます。その際に金利は選択時点の金利が適用されます。

全期間固定金利

返済終了まで金利が変わりません。

 

変動金利は、固定金利に比べ金利変動のリスクがあるので金利は低く設定されています。つまり、金利が低い代わりに金利変動のリスクがあるということですね。

 

返済方式について

元利均等返済と元金均等返済の2種類があります。

元利均等返済

毎月支払う元金と利子が均等です。

返済額が一定となります。元金均等よりも月々の返済額は安く済みます。

しかし、最初の方は返済額に対する利子の割合が大きいので元金の減りは遅いです。つまり、元金均等に対して総返済額が多くなります。

元金均等返済

毎月支払う元金が均等です。

最初の方は返済額(元金+利子)が大きくなりますが、元金は早く減っていきます。つまり、元利均等よりも総支払額は少なくなります。

 

金利・返済方式どちらも個人個人に合ったものを選ぶ必要があります。

 

金銭的にどちらがお得なのか

一般的にローンと家賃、同じ金額を支払う場合、どのような家を買うあるいは借りれるのでしょうか。

上記のシュミレーションにも書いた通り、金利1%30年で3,000万円借りた場合、月の支払いは、96,491円です。

 つまり、マイホームの場合は月96,491円を30年間支払えば、3,000万円の家に住めます。

ところで、賃貸住宅の場合は月96,491円の家賃を支払うと、どのような家に住めるでしょう?

立地や物件の間取りにもよりますが、東京では1LDKぐらいではないでしょうか。いわゆる都心3区と言われる千代田区・中央区・港区などのの駅近の物件でしたら、もしかすると1Kぐらいかもしれません。ただし、住宅ローンを背負わないという精神的な気楽さはあります。

 

まとめ

今回はマイホームと賃貸住宅について比較検討をしました。

最終的には、人それぞれの状況やライフスタイル、考え方によるのかもしれません。

私は、家賃を毎月毎月払うなら家を購入しようかなと思うタイプですが、何千万円というローンを背負うのはそう気軽にはできないですね。